PEラインのメリットを最大限に発揮するには欠かすことができないショックシーダー。近年の5〜6インチクラスのジグヘッドスイミングではPEライン+ショックリーダーのラインシステムが主流です。しかし、バス釣り専用のショックリーダーと謳われている製品はほぼなく、どれを選べばいいのか迷ってしまします。そこで今回は、バスプロやバス釣りで実際によく使われているショックリーダーを調査。わかりにくいショックリーダー選びの参考にしていただけると幸いです。
ショックリーダーの特徴
ショックリーダーとは、岩やテトラなどにこすれたり、魚の歯で切れたりするのを防ぐために、メインラインに直結する強度の高いラインのこと。フッキング時の衝撃を吸収してくれる役割も果たしてくれます。
ショックリーダーには次の3つのメリットがあります。
- 耐摩耗性の強さ
- 結束強度の強さ
- 衝撃吸収性の高さ
上記のようなメリットから、PEラインの弱点を補ってくれるのがショックリーダーの役割です。また、一般的に売られているラインよりも、結束強度に優れているのが特徴。結束部のすっぽ抜けを軽減できるように設計されています。
ショックリーダーの選び方
しなやかで直線強度が強いPEラインはロングキャストが可能で魚とのファイトでもアドバンテージを発揮します。しかし、根ズレに弱く、キズが入るとスパッとあっけなく切れてしまうため、ショックリーダーとの併用は必須。まずは、ショックリーダーを選ぶ際のポイントを見ていきましょう。
◾ジグヘッドスイミングではフロロリーダーが主流
ジグヘッドスイミングで使用するショックリーダーはフロロラインが主流になっています。必ずしもフロロじゃないとダメということはありませんが、以下の理由からナイロンよりも水に沈みやすいフロロが選ばれています。
- ナイロンよりボトム付近を攻めやすい
- 全レンジカバーできる
- 水中での操作感・感度が◯
- ライン自体がウェイトになる
PEラインの浮力とフロロの沈む性質が、中層を攻めるジグヘッドスイミングと相性がいいのがポイントです。ただし、やりたい釣り方によっては、ナイロンの方が有利な場合もあるため、フロロとナイロンの使い分けが大切になってきます。
◾太さはPEラインの号数(太さ)の2〜3倍がおすすめ
リーダーの太さは、PEラインの強度と同じにするのが一般的ですが、ジグヘッドスイミングでは、PEラインの号数(太さ)の2〜3倍の号数(太さ)のリーダーを選ぶのがおすすめです。
例えば、PE1号(20lb)なら、×3でリーダーは3号(12lb)といった感じ。
×2.5ならリーダーは2.5号(10lb)になります。
結束強度が100%の場合、強度はリーダーの太さまでになりますが、ノット部分の段差が小さくなりガイド抜けが良くなります。
また、根がかりしたときにルアーとの結束部かPEラインとの結束部の強度が最弱点となるため、水中に残るラインを最小にできるメリットもあります。
若干の強度不足を感じますが、リールのドラグをうまく利用することで、10lb以上のモンスターバスでも十分にランディング可能です。
ジグヘッドスイミングでスタンダードな太さの組み合わせは、PE0.8〜1号+フロロ10lb(±2lb)前後が主流。これ以上リーダーを太くするとワームが暴れやすくなるので、この辺りを目安にしてみましょう。
・ちなみに、PEラインの強度とリーダーの強度を同じにすると…
リーダーはPEラインの号数(太さ)の4〜5倍を選ぶと、およその強度が同じくらいになるので…
例えば、PE1号(20lb)なら、リーダーは5号(20lb)
強度を同じにすると、PEラインの強度を最大限に活かせますが、PEラインの太さに比べリーダーがかなり太くなり、ノット部分に段差ができてガイド抜けが悪くなります。これは、非常に使いづらく実践的ではありません。
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◾リーダーの長さ
リーダーを組むときに悩むのが、リーダーの長さはどのくらいが正解なのか?という問題。一般的に矢引と1ヒロが目安になり、ロッドの長さの2倍に設定するアングラーもいます。
- 矢引…約90㎝。伸ばした片腕の手から反対の腕の付け根までの長さ。
- 1ヒロ…約150㎝。両腕をいっぱいに広げたときの長さ。
キャストするときに、結び目をガイドに入れたくない場合はリーダーを短くするのも◎。また、リーダーが長くなるほどルアーの沈下スピードが早くなることも留意しておきましょう。
リーダーの長さは個人によって千差万別なので、自分にしっくりくる長さを見つけてみてください。
ショックリーダーのおすすめ
よつあみYGK エックスブレイド オルトロスFC
硬さと柔らかさの良いところを両立させたハイブリッドフロロカーボンライン。ラインの中心部には硬いフロロを採用し、優れた直進性・強度・感度を。外側を柔らかいフロロにすることによりナノスクラッチによるラインブレイクを軽減しています。このままフロロラインとしてあらゆる釣りに使えますが、直線的でありながら柔らかいのでノットも組みやすく、ショックリーダーとしても非常に優秀なラインとなっています。
VARIVAS ビッグトラウトショックリーダー
ロボ奥田氏が愛用しているショックリーダーです。最高クラスの直線強度を誇るVSPフロロ採用。ジグヘッドスイミングをはじめホバスト、マイクロスイムベイティングのライトリグから、ブッシュを直撃するパワースピンまで幅広く対応できるラインとなっています。
VARIVAS ショックリーダー シーバス フロロカーボン
シーバスマスター・浅川和治氏が唯一認めたなめらかで柔らかな使い心地のショックリーダー。プレミアムフロロカーボン採用で、感度・強度・耐摩耗性を最高レベルで実現しています。ガイド抜けが良いので、ロッドにリーダーを巻き込んでキャストする方におすすめです。
クレハ シーガー プレミアムマックス ショックリーダー
しなやかさと衝撃強度が追求された最上質なフロロカーボンショックリーダーです。フロロの感度や耐摩耗性はそのままに、操作性やロングキャストに最適なしなやかさが際立ちます。結束もPEラインとフロロ素材の摩擦が簡単に生まれ、ノットを組むのもスピーディー。結束強度の信頼性も高いショックリーダーです。
クレハ シーガー グランドマックス ショックリーダー
シーガーが「当社最強のフロロカーボンライン」と謳うショックリーダーです。フロロカーボンラインの中でも非常に硬い部類に入るのが特徴。硬さからくる感度の良さと直線強度の高さは、ジグヘッドスイミングの釣りでも必要になるシーンが必ずあります。また、1ランク細いラインを使用できるのもグランドマックスの魅力。強度を重視したいときおすすめのショックリーダーです。
クレハ シーガー グランドマックスFX
強さの「グランドマックス」にFNT製法でしなやかさがプラスされたモデル。少し値段は高いですが、最高グレードのしなやかなショックリーダーを使ってみたいという方に非常におすすめです。強度、感度、耐摩耗性、しなやかさどれをとっても隙が見つからない仕上がりになっています。
東レ ショックリーダー スムーズロックプラス フロロ
優れた衝撃吸収性としなやかさが特徴の「柔」のショックリーダーです。細くて強いワンランク上の強度を実現しています。ナノスリット®搭載で、摩擦力が向上しノットが決まりやすいのも魅力。高い操作性と快適なキャストフィールを求めるアングラーに支持されています。
ラパラ ラピノヴァ ショックリーダー
ルアーシーバスでPEラインと共に人気のあるラピノヴァシリーズのショックリーダー。高い基本性能を備えながらも、25m巻きで500円前後と手に入れやすいのが魅力です。ピュアフロロカーボン採用で、高いステルス性、高感度、高結束強度を実現しています。コスパが良く使いやすいので、初心者からベテランまで幅広い層におすすめです。
山豊テグス フロロショックリーダー
安価でコスパの高いショックリーダーの代表とも言える人気ライン。硬すぎず柔らかすぎず、必要にして十分な強度と感度を備えています。「ソフトフィニッシュ設計」によるノットの決まりやすさも魅力。はじめてのショックリーダーとしてもおすすめです。
サンライン トルネード Vハード
磯フカセで大人気のハリスですが、バスフィッシングで使用している方も多いショックリーダー。「ハードプロテクト樹脂加工」が施されており、しなやかさを残しつつ、キズのつきにくい超硬質仕上げを実現しています。ハードストラクチャーがあるポイントなどでおすすめのショックリーダーです。
結束はFGノットがおすすめ
表面がツルツルと滑りやすいPEラインとの結束は、摩擦系ノットと言われるFGノットが最適。ノットアシストがあれば、現場でもスムーズにノットを組めて便利です。
▼第一精工 ノットアシスト 2.0
ジグヘッドスイミングにおすすめの「PEライン」「ロッド」「ジグヘッド」「ワーム」が知りたい方はこちらの記事もチェック⬇
ショックリーダーにこだわると釣果が変わる
PEラインに注目が集まりがちですが、ラインシステムの要とも言えるショックリーダーもかなり重要なアイテムです。一般的なラインでも十分釣りはできますが、やはり専用モデルは操作性や快適性に優れています。製品によって、ラインのハリや結束のしやすさが異なるので、まずは、いろいろ試してみて自分のスタイルに合うリーダーを見つけてみてください。
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