一発ビッグフィッシュが狙えるビッグベイト。中でも今回はS字やデッドウォークが得意なリップなしのビッグベイトを紹介します。選び方やおすすめのタックルセッティングも解説していますので、はじめてビッグベイトにチャレンジする方は、ぜひ参考にしてみてください。
ビッグベイトとは
ビッグベイトとは、一般的なルアーよりも大きなボディを持つルアーのこと。どれくらいの大きさからビッグベイトなのかというはっきりとした定義はないものの、フィッシュライクなシルエットなら15cm以上〜20cm前後、扁平ないわゆるギル型なら10cm前後のルアーでもビッグベイトと呼んでいます。
ビッグベイトより大きなルアーはジャイアントベイトと言う位置づけになり、使用するタックルなども専用のものが必要になるため、別ジャンルとして認識されています。
ビッグベイト(リップなし)の特徴
リップなしのビッグベイトは、水を受け流すように泳ぐのが特徴です。ただ巻きではS字やスラロームして泳ぎ、製品によってはロッドワークとリーリングでデッドウォークと呼ばれる頭を左右に振りながら水中をドッグウォークするアクションが繰り出せます。
リップがないのでカバー回避性能は低く、オープンエリアやストラクチャー周りで使用するのが一般的です。
ビッグベイト(リップなし)の使い方
リップなしのビッグベイトの使い方のコツとしては、できるだけラインテンションを抜いた状態でルアーを扱うこと。ルアーを引っ張るというよりは、ルアーが自発的に動く状態を作り出すのが理想です。
S字ならラインをたるませた状態でリトリーブすると、ルアー本来のアクションを引き出すことができます。デッドウォークなら首を振った後、惰性で動いていている状態を作ることができればバイト率が上がるでしょう。
ビッグベイト(リップなし)の選び方
◾ジョイントの可動域
ビッグベイトは、ジョイントの可動域の大きさによって得意なアクションが異なります。
- ジョイントの可動域が小さい…S字が得意。可動域が小さいほどS字の幅が大きくなる。小刻みなデッドウォーク(首振りアクション)は苦手。
- ジョイントの可動域が大きい…デッドウォークが得意。S字はできなくはないが、S字の幅は小さくなり、スラローム気味になる。
◾フローティング or シンキングで選ぶ
リップなしのビッグベイトはフローティングモデルだけでなく、シンキングモデルが用意されている製品があります。
フローティングモデルに板オモリなどのウェイトをプラスして、シンキング仕様にすることも可能ですが、シルエットの変化やバランスに変化によって本来のアクションがスポイルされることがあるので注意が必要。
一段下のレンジを攻めたいときは、既存のシンキングモデルが使いやすいと思います。ただし、フローティングモデルのように、障害物を浮かせてかわせない点は留意しておきましょう。
ビッグベイト(リップなし)のおすすめ
デプス スライドスイマー175F
全長 | 175mm |
自重 | 2.6oz |
type | フローティング |
ソフトシェルをまとったリアルベイトに近い柔らかな波動と質感が魅力のビッグベイト。ただ巻きでは綺麗なS字を描いて泳ぎ、トゥイッチやジャークではレスポンス良く反応してくれます。
ビッグベイトとして完成されたアクションとギミックは折り紙付き。はじめてのビッグベイトとしても非常におすすめです。
DRT タイニークラッシュLOW
全長 | 6.6インチ |
自重 | 2oz |
type | スローフローティング |
リップが脱着できるビッグベイトの先駆的存在。テールも付け替えできるため何通りものアクションが楽しめます。
「リップレス+モードB(テール)」セッティングでは、ロッド操作+リーリングジャークでデッドウォークが可能に。コツを掴めば変幻自在のトレースコースを引けるようになります。非常に人気があるため手に入りづらいのが難点。
DRT クラッシュ9 LOW
全長 | 9インチ |
自重 | 4oz |
type | スローフローティング |
ビッグベイトの中でもMAXサイズと言える9インチ、4ozの自重を持つ人気ルアー。タイニークラッシュ同様、リップとテールが取り外し可能です。
リップレスでのデッドウォークが秀逸で、ウッドカバーやシャローカバーに絡めてバスのテリトリーに侵入させて威嚇バイトを狙う釣りはもはや定番テクニックになっています。このサイズだからこそ反応するバスが確実にいることを教えてくれるルアーです。
ガンクラフト ジョインテッドクロー178F
全長 | 178mm |
自重 | 2ozクラス |
type | フローティング |
元祖S字系ビッグベイト。すべてのS字系ビッグベイトはここから始まったと言っても過言ではありません。S字系を体感したいならまずは「ジョインテッドクロー178」の用意を。
リアルなディテールはもちろん王道のS字軌道はバスの琴線を刺激しバイトに持ち込みます。また小場所では、S字の幅を小さく刻めるデジ巻きもおすすめ。
ガンクラフト ジョインテッドクロー シフト183 Type-F
全長 | 178mm |
自重 | 2ozクラス |
type | フローティング |
オリジナルのジョインテッドクロー178にリアジョイントを追加し、スローなS字からファストリトリーブまであらゆるスピードに対応できる「ジョインテッドクローシフト183」。
リアジョイントはスローリトリーブでは可動せず、ファストリトリーブでは水を噛んで可動する可変ジョイントになっています。ベイトが逃げるときに発する小刻みな高速ピッチのスイミングアクションが可能です。
ジャッカル ダウズスイマー180SF
全長 | 180mm |
自重 | 2ozクラス |
type | スローフローティング |
オリジナル・ダウズスイマー220からの待望のダウンサイズバージョン。大きすぎず小さすぎない絶妙なサイズ感はあらゆるフィールドにマッチします。
三連ジョイントが生み出すナチュラルなS字に加え、ここぞという場面でキレのあるダートを演出。緩急自在のアクションでビッグバスにアピールできるビッグベイトです。
ジークラック デイス195 フローティング
全長 | 193mm |
自重 | 60g |
type | フローティング |
三連ジョイントによる艶めかしいアクションが魅力のビッグベイト。ただ巻きでのナチュラルスイミングはもちろん、ロッドワークやリーリングによる小技でのリアクション狙いも得意。
日本に生息する鮎、ウグイ、イナッコといったベイトフィッシュライクなシルエットがリアルな存在感を放っています。
カエス KRK165
全長 | 165mm |
自重 | 49-57g |
type | 可変ウェイト |
装着式可変ウェイトシステム搭載でハイフロートからシンキングまで浮力調節が可能なビッグベイトです。状況に合わせてレンジをコントロールできるフレキシブルさが特徴。
安定したS字スイミングをはじめ、キレのあるスラディングアクションやドッグウォークなど、ビッグベイトでやりたいアクション全てに対応できる汎用性の高さも魅力です。
デプス ブルシューター160
全長 | 160mm |
自重 | 3.7oz |
type | スローシンキング |
ギル型ビッグベイトの中でも圧倒的なビッグフィッシュ率を誇る「ブルシューター160」。体高のあるジョインテッドボディが生み出す強力な水押しは、テリトリー意識の高いビッグバスの威嚇バイトを誘発します。
また、ただ巻きやストップ&ゴーでは、ルアーが自ら動き出しているような自発的なアクションが秀逸です。
イマカツ ギルロイドJr. 3Dリアリズム
全長 | 120〜135mm |
自重 | 1.8oz |
type | フローティング |
「巻いて釣る」ブーツテール、「点で誘う」フラットテールの2タイプのテールが付属したユーティリティ子ギルベイト「ギルロイドJr.」。
各テールを使い分けることで、デッドスローのI字引き、高速リトリーブによる激しいS字モーションまで対応できます。野池や水路などの小規模フィールドでも使いやすいサイズ感も魅力のビッグベイトです。
THタックル ゾーイ
全長 | 91mm |
自重 | 1.2oz |
type | スローシンキング |
本物のブルーギルから型取りしたフォルムは正にそのまんまブルーギルなビッグベイトです。テールのラバースカートとボディ下部のブレードが特徴的。
ファット&ワンピースボディ採用でi字系ルアーとしてのポテンシャルが高く、リアルさを活かしたストレートリトリーブで威力を発揮するルアーです。
THタックル ジョイントゾーイ
全長 | 93mm |
自重 | 1.1oz |
type | フローティング |
オリジナルゾーイの魅力はそのままにジョイント化を実現した「ジョイントゾーイ」。ラインテンションを抜いてリトリーブすればI字系アクション、中速域ではS字系の迷走アクションへ変化します。
ファストリトリーブでもS字アクションの振動が手元に伝わりやすく、ルアーを目視できない状態でも水中でのアクションがイメージしやすくなっています。
ジークラック ギリング165
全長 | 165mm |
自重 | 70g |
type | ハイフロート |
大きめのブルーギルをイミテートしたフォルムでバスの威嚇バイトを誘発できるビッグベイト。3ジョイントによるナチュラルなアクションは、スローリトリーブではゆらゆらと泳ぎ、ファストリトリーブではハイピッチアクションで逃げ惑うギルを演出します。
ジャッカル ガンタレル
全長 | 160mm |
自重 | 70g |
type | フローティング |
艶めかしいアクションが特徴の3ジョイントのギル型ビッグベイト。ラインアイがスイベル仕様になっており、ビッグベイトにありがちなラインのヨレを軽減してくれます。
ただ巻きではS字系アクション、ロッドワークでは180度ターンが可能。後ろからチェイスして来たバスに対して、向かっていくアクションができる希少なルアーです。
エレメンツ ダヴィンチ190
全長 | 190mm |
自重 | 2oz |
type | フローティング |
斜めジョイントが採用された美しいデザインが目を引くビッグベイト。斜めジョイントにすることで魚本来の尾びれの動きを再現しています。
2つのアイを装備しており、前方のアイでは水面直下を攻めるツイストロールアクションをを発生し、後方のアイではバイブレーションのように深いレンジを攻めることができるようになっています。
ビッグベイト(リップなし)のタックル
ビッグベイトのタックルは、使いたいルアーの自重や用途によって変わってきます。まずは使ってみたいビッグベイトの自重が扱える十分なパワーを持つタックルを選びましょう。
◾ロッド
ビッグベイトの平均的な重さ2ozクラスを扱うなら、H〜XHパワー以上がおすすめ。4ozクラスであれば、各メーカーの適合ルアーウェイトを確認して選ぶようにしてください。
◾リール
リップなしのビッグベイトはハイギアのリールがおすすめです。リーリングでのアクションが主体になるため、巻き取り量が多いリールほどルアーの扱いやアクションが楽になります。また太いラインをたくさん巻けるものならより良いでしょう。
◾ライン
ビッグベイトはある程度太いラインを使うのが基本。2ozクラスのルアーであれば16lb以上が◎。使用するビッグベイトの重さに応じてラインも太くしていきましょう。
表層付近を攻めることが多いリップなしのビッグベイトはフロロカーボンラインでも釣りはできますが、水に沈まないナイロンラインの方が扱いやすく、トラブルも軽減できるのでおすすめです。
リップレスビッグベイトで繊細なモンスターハンティングを!
ビッグベイトはそのサイズ感からバスの興味やテリトリー意識を刺激できるルアーのひとつ。中でもリップレスのビッグベイトはただ巻きだけでなく、リーリングの強弱やロッド操作で操るのがおもしろいルアーです。また大きなルアーで魚が釣れた時の喜びは格別なので、ぜひビッグベイトで至極の一匹をゲットしてみてください。
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