ロッドとルアーを繋ぐラインは、釣りをする上で重要なアイテムのひとつ。その中でも「フロロカーボンライン」は、汎用性の高さからバスフィッシングの主流となっています。
そこでこの記事では、バス釣りで人気・信頼を集めているフロロカーボンラインをご紹介。
特徴や選び方も解説していますので、初めてフロロカーボンラインを購入する方はもちろん、巻き替えを検討している経験者の方も参考にご覧ください。
フロロカーボンラインとは
フロロカーボンラインは、ナイロンラインと比べて低伸度(伸びが少ない)のため、感度が良く、耐摩耗性に優れているラインとして知られています。
バス釣りでは、「ラインは何にしようか?」といった時、まず最初に選択肢に上がるのがフロロカーボンラインで、釣りに慣れてくると特性の違いを活かすためナイロンラインやPEラインが選択肢になっていくのが一般的です。
快適に釣りができるレベルまでは行かないにしても、ほぼ全てのリグに対応できる汎用性があるのもフロロカーボンラインが選ばれる理由となっています。
フロロカーボンラインの特徴
フロロカーボンラインの特徴をご紹介します。長所にも短所にもなる特性を理解しておくと、さまざまなリグや釣り方においてフロロカーボンラインが強力な武器になってくれるので、ぜひチェックしてみてください。
◾水に沈む
フロロカーボンラインの最大の特徴は水に沈むことです。この特性からボトムを狙う釣りに最適。
ボトムを中心としたワーミングの釣りやディープレンジ(深い層)を攻略する巻物系の釣りでは、水に沈む特性を活かせるメリットがあります。
◾ナイロンラインより伸びが少ない
ナイロンラインと比べて低伸度なフロロカーボンラインは、高感度なため魚のアタリやボトムの地形変化などが分かりやすく、ルアーのアクションにキレを出せるのが特徴です。
また、遠くで掛かった魚でもフッキングのパワーロスが少なく、フックを魚の口に貫通させやすくなります。
- 感度が良い
- フッキングパワーを伝達しやすい
- キレのあるアクションが出せる
◾根ズレに強い
- 積極的にカバーを攻められる
フロロカーボンラインは耐摩耗性に優れているという特徴をもっています。カバーに依存する魚であるバスを釣る上で、カバーへのタイトなアプローチは欠かせないメソッド。
またPEラインを使用したラインシステムでは、フロロカーボンラインの耐摩耗性を活かしてリーダーとして使われています。
◾フロロカーボンラインの注意点
▼糸が硬い
- ナイロンより飛距離が落ちる
- 巻きグセが付きやすい
- 太いラインほど扱いづらい
フロロカーボンラインのデメリットはライン自体が硬いこと。この為、しなやかなナイロンラインと比べ飛距離が落ちる傾向があります。
また、リールのスプールに長時間巻いたままにしておくと、巻きグセが付いてしまうという特徴も。16ポンド以上の太いラインになってくるとゴワゴワ度が増してくるため、ライントラブルが起きやすくなることも留意しておきましょう。
フロロカーボンラインの選び方
●用途に合わせて選ぶ
フロロカーボンラインを選ぶ際のポイントは、「撃つ釣り」か「巻く釣り」かで選ぶこと。
- 撃つ釣り(テキサス&ジグなどのワーミング)…伸びが少ない硬めのライン
- 巻く釣り(クランク、バイブレーションなど)…適度に伸びるしなやかなライン
この考え方を基本に、やりたい釣りにマッチした特徴をもつラインを選ぶといいと思います。各メーカーも、どちらかに振ったコンセプトでフロロカーボンラインをリリースしている傾向があるので参考にしてみてください。
その上で、下記の項目もチェックしておくと、より最適なラインが選べます。
◾強度=lb(ボンド)をチェック
初めてフロロカーボンラインを購入する方は、使用するロッドのパワーに合わせてラインの強度を決めましょう。一般的な目安は次の通り。
もし分からなければ、ロッドに記載されている推奨ラインを参考にしたり、ショップの店員さんに聞いたりしてみましょう。
◾ラインの線径をチェック
同じlb(ポンド)数でも、製品によって線径が異なります。特にこだわりがなければ無視してもいいポイントですが、価格が高いラインほど同じ強度でも線径が細い傾向があります。
◾糸巻き量をチェック
100mや150m巻きのものや、300mや500mのボビン巻きのものまで様々あります。手持ちのリールのラインキャパに合わせてチョイスすると無駄なくラインを使い切れるのでおすすめ。
例えば、14lbが80m巻けるリールなら、150m巻きを購入して75m巻いて2回使うといった具合です。メートル毎にマーキングされている製品もあるのでチェックしてみてください。
フロロカーボンラインのおすすめ
YGKよつあみ オルトロスFC
サイズ | 2.5〜28lb |
糸巻量 | 100m |
カラー | ナチュラル |
硬さと柔らかさの良いとこどりを実現したハイブリッドフロロカーボンです。
ライン原糸の中心部には硬いフロロカーボンを採用し、ライン表面部を柔らかくすることで「ナノ期クラッチ」によるラインブレイクのリスクを軽減しています。
硬いフロロの直進性、耐摩耗性と柔らかなフロロのしなやかさと表面のクッション性で耐久性と汎用性を兼ね備えているフロロカーボンラインです。
クレハ シーガー R18フロロリミテッド
サイズ | 1〜25lb |
糸巻量 | 100m |
カラー | クリア |
しなやかで耐久性に優れたフロロカーボンライン。バスアングラーだけでなくソルトでも高い人気を誇っているラインです。
柔軟性もあるのでスプールへの糸なじみが良く、しかも他社製よりもワンランク細く緒戦強度が強いので飛距離や操作性にも優れています。
若干、伸びやすいのでナイロンラインの代わりとして巻きの釣りにもおすすめです。
クレハ シーガー フロロマイスター
サイズ | 3〜20lb |
糸巻量 | 320・240m |
カラー | クリア |
高コスパなボビン巻きラインとして人気の「フロロマイスター」。80m毎にマーキングシールで残m数が確認できるので便利です。
同社の「フロロリミテッド」には劣りますが、強くてしなやかな基本性能がしっかり備わっています。巻きかえ頻度が多い方には、心強い味方になってくれるお財布にやさしいフロロカーボンラインです。
クレハ シーガーでは、ありません!
サイズ | 4〜20lb |
糸巻量 | 100m |
カラー | クリア |
シーガーの特性を省き、価格重視のフロロカーボンラインを追求した格安ラインです。100mで500円で手に入る手頃感が最大の魅力となっています。
しなやかで伸びがあり、ナイロンとフロロの中間的な質感が特徴です。クレハ以外の格安フロロユーザーを取り込みたい企業戦略が見える面白いラインです。
サンライン シューター
サイズ | 3〜30lb |
糸巻量 | 100・150m |
カラー | ナチュラルクリア |
硬く、伸びにくいフロロ特有の特徴を敢えて残したフロロカーボンラインです。強度・耐摩耗性・直進性に優れているので、カバーゲームやディープウォーターの釣りにおすすめ。
最近では高比重ノーシンカーワームによるボトムジャークに最適なラインとして人気を集めています。ロッドアクションの伝達能力や感度を重視した釣りに最適です。
サンライン FCスナイパー
サイズ | 1〜30lb |
糸巻量 | 100・60m・300m |
カラー | ナチュラルクリア |
しなやかで扱いやすいフロロカーボンラインとして長らく認知されている人気ライン。日々アップデートを重ね、柔軟性はそのままに耐摩耗性と感度をキープしています。
全てが平均点以上の高い基本性能は、タックルが限定されるおかっぱりに最適。カバー撃ちをはじめ、巻き物ルアーにもおすすめです。
サンライン ベーシックFC
サイズ | 2〜20lb |
糸巻量 | 300m |
カラー | クリア |
300m巻のハイコスパなフロロカーボンラインです。75m毎に目印のシールが貼ってあるので、ラインの残量が分かりやすくなっています。
基本性能は他メーカーのボビン巻フロロと変わらないので、常に新しいラインで釣りをしたいアングラーにおすすめのラインです。
ダイワ モンスターブレイブZ
サイズ | 12〜40lb |
糸巻量 | 160m・400・80m |
カラー | クリア |
適度なしなやかさを備えた表面コーティングに優れるフロロカーボンラインです。耐摩耗性、結束強力に優れ使用後の透明感を長くキープするのが特徴。2020年には30・35・40lbも新たにラインナップされています。
12lb〜25lbは160m巻になっており、80mを2回に分けて使える絶妙な設定になっているのもうれしいポイントになっています。
ダイワ バス-X フロロ
サイズ | 3〜25lb |
糸巻量 | 300m |
カラー | ナチュラル |
番手別に設計された高コスパラインです。細番手はハリを持たせ結束力と感度を重視。太番手はしなやかさにこだわって設計されています。
ボビン平行巻きなので、糸つぶれやクセもないので安心して使用可能。巻き替え頻度が多い方や、初心者にも使いやすいフロロカーボンラインです。
東レ ソラローム エクスレッド
サイズ | 2〜20lb |
糸巻量 | 150m・100m・80m |
カラー | ナチュラル |
ポンド別に専用設計された耐摩耗性に優れたフロロカーボンラインです。一般的なフロロに比べ線径を敢えて太くしてあり、根ズレに強くロックエリアやブッシュカバーなどをガンガン攻めることができます。
また、7lb・11lb・13lbといった奇数番手や、18lbといった従来にはなかった番手がラインナップされているのも魅力です。
バリバス アブソルート MG フロロカーボン
サイズ | 2.5〜20lb |
糸巻量 | 80m |
カラー | マジカルグリーン |
水色に溶け込むマジカルグリーン色を採用したオールラウンダー系フロロカーボンライン。撃ちの高強度・巻きのしなやかさを併せ持っているのでおかっぱりアングラーに最適です。
また耐摩耗性や残存強度も高く、劣化のスピードが遅いのも魅力。7lbや13lbの奇数番手が設定されているのもポイントです。
Berkey バニッシュ レボリューション プレミアム
サイズ | 3〜25lb |
糸巻量 | 100・85・75m |
カラー | クリア |
青木大介プロ監修の最上級クラスフロロカーボンライン。低伸度&高感度を追求されているので、ラバージグやテキサスなどのボトムの釣りにおすすめです。
根ズレに強く、耐久性も備えているので、ロックエリアでのボトムジャークやウィードベッドでのパンチングなどにも使用したいラインとなっています。
ジャッカル レッドスプール レグナム
サイズ | 3〜20lb |
糸巻量 | 150m |
カラー | クリア |
硬質&低伸度なフロロカーボンライン。コスパに優れた高強度なフロロを探している方におすすめです。
ガチガチといった印象ではなく、適度な硬さと伸びの少なさを備えています。ダイレクトな操作感が欲しい釣りにピッタリなラインです。
エバーグリーン バスザイル・マジックハードR
サイズ | 3〜25lb |
糸巻量 | 80m |
カラー | クリア |
伸度コントロール性能を備えたフロロカーボンラインです。ルアー操作時のような小さな入力では伸びにくく、バスとのファイト時のような大きな負荷が掛かったときは粘り強く伸びるのが特徴。
フィールドで変化する状況に応じて最適な伸度コントロールを再現してくれます。耐摩耗性や劣化の少なさなど、トータルバランスにも優れたラインです。
ラインシステム ザルツ ザ ブラック フロロカーボン
SILK(シルク)のような表面のスムーズ(最終工程により熱処理を加え樹脂加工を施している為)さと、原材料をより厳選された樹脂を使用することにより今までにないナイロンの手触りで扱い易く抜群の操作性を実現。高コスパなので、常に新品のラインで釣行したい方におすすめです。
山豊テグス アディクトフロロ
サイズ | 2〜22lb |
糸巻量 | 100・80m |
カラー | クリア |
滋賀県守山市に拠点を構える釣具メーカー「山豊テグス」の人気フロロカーボンラインです。スピニングとベイトの使用を想定し、番手による使いやすさが追求されており、トラブルが少ないのも魅力。
耐摩耗性に優れ、使い込んでも急激な強度劣化を防ぐ表面コーティングが施されています。コスパに優れているためアンガラーからの評価も上々のラインです。
用途に合ったフロロカーボンラインを見つけよう!
フロロカーボンラインとひとくちに言っても伸び率や硬さが製品によって異なります。テキサスやジグなどのカバー撃ちなら硬くて伸びの少ないフロロ。巻き物ならしなやかで伸びやすいフロロなど、用途に合わせたラインを選ぶことで快適性がアップし、釣果にも繋がります。ぜひ、自分にピッタリのフロロカーボンラインを見つけてみてください。
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