毎年2月頃には北湖の全層循環が完了したとするニュースが出るのですが、今年2019年冬は3月になっても、北湖の一部で全層循環が終わっていないと京都新聞3月18日に報道されました。
全層循環とは
「琵琶湖の深呼吸」と呼ばれ、酸素を多く含む表層の水が冬の冷え込みで比重を増し、底層の水と混ざり合う現象です。春から秋にかけて酸素濃度が低下する湖底に、1年分の酸素を供給する役割があります。
「琵琶湖の深呼吸」全層循環とは
滋賀県琵琶湖環境科学研究センターによると23日、琵琶湖の上層と下層の水が混ざる「全層循環」が確認されたと発表しました。下層にまで酸素が行き渡ることで生態系が維持され「琵琶湖の深呼吸」とも呼ばれます。今年度は過去10年で最も...
今年は暖冬の影響で、冷え込みが足らなかったのと、積雪量が少なく琵琶湖に流れ込む雪解け水が十分ではありませんでした。
今年は初の全層循環が起こらない可能性も
毎月、滋賀県琵琶湖環境科学研究センターが調査を実施し、18日の調査では高島市今津沖の水深90メートルの地点「第一湖盆」で、表層の水が同70~80メートルまでしか達していませんでした。しかし同地点以外では循環を終えているようです。
3月にずれ込むのは2000年以降で3度目で、07年、16年は3月までずれ込んだ経緯があります。
過去に北湖で全層循環をしなかった年はなく、もしかしたら初の全層循環が起こらなかった年になるかも知れません。
同センターは春先に吹く強風によって、湖底の水が混ざるかも知れないと言っています。
生態系への影響はない見通し
第一湖盆の底層にはイサザやヨコエビなどが生息していて、現在湖底の酸素濃度は、全層循環が起きた場合の3分の1程度ですが「貧酸素」の基準には達していないとしています。
同センターの山田健太主任技師は「現状では生態系への影響はみられないが、酸素濃度が未回復の水塊がどうなるのか注視したい」と話しています。
とは言え、今まで起こっていたものが起こらないくらい地球の温暖化が進んでいるようです。確かに今年の冬は寒くなかった印象でした。私の住んでいる地域では、毎年2、3回雪が積もるのですが、今年は1回だけでした。
それにしても、琵琶湖が酸素濃度をコントロールするという「深呼吸」を自然に行っているなんて、すごいと思います。だからこそ琵琶湖特有の魚たちが育つんですね。
ブラックバスが大型化する環境が整っていて、バスフィッシングにおいて今や世界一のフィールドになっているのも納得できます。
普段は忘れがちですが、そんな湖で釣りができるなんて、本当はすごいことなんですよね。こういうニュースがあると改めて思います。
自然の摂理には勝てませんが、こんな素晴らしいフィールドを守るために、いちアングラーとして何ができるかちょっと考えてしまいます。せめてゴミを出さない。気づいたゴミを拾う。こんな所からはじめるしかなさそうです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
2020年も全層循環が完了せず 今年も琵琶湖先輩は厳しいのか?
琵琶湖が毎年繰り返している「全層循環」という現象をご存知でしょうか?太古から何千年もの間、繰り返されてきた「全層循環」が近年起こらないようになってきています。琵琶湖の深呼吸と言われる「全層循環」に一体何が起こっているか調べてみました。
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